錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来
マーヴィン・キング / 本
錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来 - マーヴィン・キングによる錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来は日本経済新聞出版社 (2017/5/26)によって公開されました。 これには496ページページが含まれており、本というジャンルに分類されています。 この本は読者からの反応が良く、5人の読者から4.4の評価を受けています。 今すぐ登録して、無料でダウンロードできる何千もの本にアクセスしてください。 登録は無料でした。 サブスクリプションはいつでもキャンセルできます。
錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来 の詳細
この本を見つけたり読んだりすることにした場合は、錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来の詳細を以下に示しますので、参考にしてください。
タイトル : 錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来
作者 : マーヴィン・キング
ISBN-104532357314
発売日2017/5/26
カテゴリー本
ファイル名 : 錬金術の終わり-貨幣-銀行-世界経済の未来.pdf
ファイルサイズ23.42 (現在のサーバー速度は25.01 Mbpsです
錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来 - 内容紹介 ★預金者から調達した資金が長期投資のために使われ、新たな価値を生み出すという、歴史的に続いてきた現代金融の仕組みはまさに「錬金術」だ。ところが、金融の「賢者の石」を追い求めるこの錬金術は、ハイパーインフレから金融破綻まで、経済に大惨事をもたらしてきた。市場経済の錬金術師である貨幣と銀行はなぜ、その「アキレス腱」になってしまったか。錬金術を終わらせて、健全な金融と経済を築くにはどうすればよいのか。★著者は、世界金融危機を収拾した立役者のひとりであり、「錬金術師」とも評された前イングランド銀行総裁。その豊かな学識、歴史への洞察、中央銀行総裁としての経験をもとに、現代の貨幣・銀行システムが生み出す危険性に対して痛烈な警告を発する。そして、大恐慌の再来を防ぐための新たなアイデアにもとづく金融システム、経済政策への移行を提示する。主流派経済学とは異なる観点からの大胆な問題提起のため、刊行されるや、メディア、学界などで議論を呼び起こしている。★著者は、安定した将来見通しが得られない不確実性と経済の不均衡が常に存在する現在、従来の金融の仕組みでは、必ず危機が再来すると警鐘を鳴らす。そこで、中央銀行の果たすべき新たな役割、危機を引き起こさない銀行システムを提案。世界経済の不均衡を原因とする、迫り来る危機に対処するには、短期的な処方箋である金融の量的緩和政策では効果がなく、新たな思想にもとづく経済学と政策の仕組みが必要だと力説する。★『ライアーズ・ポーカー』『マネー・ボール』著者、マイケル・ルイスが「この本が十分注目されれば、世界を救うかもしれない」と大絶賛。「経済学の本で、これほど知的興奮を覚える本に出会うことはめったにない――目がくらむほど、本当にすごい」(ジョン・プレンダー、フィナンシャルタイムズ紙コラムニスト)など、高く評価されている。 内容(「BOOK」データベースより) このままでは、金融危機の再来は防げない!前イングランド銀行総裁が放つ、現代経済学への痛烈な批判。現代の貨幣・銀行システムの欠陥を豊かな歴史的洞察をもとに追究。巨大な危機の発生を回避する処方箋を強い警告を込めて示した話題作。 著者について マーヴィン・キング前イングランド銀行総裁(2003年~2013年)。2013年ロスベリーのキング男爵に、2014年ガーター勲章士に叙せられる。英貴族院議員。英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスおよび米ニューヨーク大学の教授を務める。遠藤真美翻訳家主な訳書に、マーティン・ウルフ『シフト&ショック』、フェリックス・マーティン『21世紀の貨幣論』、ジャスティン・フォックス『合理的市場という神話』、リチャード・セイラー/キャス・サンスティーン『実践行動経済学』、リチャード・ブックステーバー『市場リスク 暴落は必然か』などがある。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) キング,マーヴィン 前イングランド銀行総裁(2003年~2013年)。2013年ロスベリーのキング男爵に、2014年ガーター勲爵士に叙せられる。英貴族院議員。英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスおよび米ニューヨーク大学の教授を務める 遠藤/真美 翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カテゴリー: 本
以下は、錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
マービン・キング「錬金術の終わり」を読みました。著者は、2003年から10年間イングランド銀行の総裁でした。在任中におきた2008年のリーマンショックで始まった世界金融危機に対処した経験を踏まえて、この本を書きました。タイトルの「錬金術の終わり」は銀行の信用創造、各国の中央銀行による貨幣の増発による金融経済運営は、いずれ綻び、世界金融危機が起こるリスクを意味します。この本の面白さは、過去の金融危機の歴史の語り口です。歴史上、金融危機は何度も起り、経済・社会・国際関係・人々の暮らしに多大な影響を与えました。原因、背景、利害関係者、大衆、銀行、政府、中央銀行などの狼狽ぶり、延々と続く会議、議論、交渉がヒリヒリする緊張感で描かれます。経済学者、知識人、政治家などの思想、思考、行動も詳細されています。勘違い、思い違い、トンチンカンぶりには驚かされますが、現代も、過去の教訓を生かしていると思えません。次の金融恐慌時には同じような狼狽えぶりでしょう。この本は、著者の豊富な実務経験、学識、知識が活かされています。500ページもの本で、金融経済についての本ですが、数式を全く使わない筆力には感嘆です。日銀の黒田総裁が、こんなにわかりやすく一般向けの金融についての本を書けるとは想像できませんね。2008年の金融危機は、主要中央銀行が「最後の貸し手」となって貨幣創造して、量的金融緩和を行い流動性を供給して落ち着きました。金融恐慌の原因となった不良債権処理は終わってませんし、内容は極秘扱いです。新たなバブル崩壊に向かってリスクが増しているのが現状です。著者は、巨大銀行が実質倒産した苦い経験から健全性確保のため担保能力の強化を訴えます。これはBISのバーゼル規制の自己資本の強化・充実に反映されました。現在、貿易黒字の国と貿易赤字の国に見られる「不均衡」、マクロ経済学の最適化モデルが役に立たない現実がある「真の不確実性」、国際協調の困難などから、金融危機リスクは大きいとの認識です。この原因分析には、アメリカ、EU、日本などの経済大国の少子高齢化による社会コストの増大・生産性の低下、成長国(中国、ブラジル、ロシア、インド、韓国、トルコ、メキシコ、インドネシア)などの台頭はあまり述べられていません。経済成長率2%の先進国のGDPが成長率5%の成長国に追いつかれ、逆転するのは目に見えています。国際基軸通貨のドル体制の終焉を意味します。新たな基軸通貨を巡って様々な動きがありましょうが、金(ゴールド)が中心になるでしょう。著者の、金融危機を避け、健全な世界経済遠泳のための政策提言はオーソドックスなものです。1.生産効率を高めてイノベーションの新規投資を行う2.自由貿易促進3.通貨の変動相場制を守るいずれも言うは易く、行うは難しです。著者の基本的な認識として経済学は、未来予測が出来ない、があります。理由は、人間社会の歴史、文化、価値観、思考、行動の「多様性」を網羅して把握・理解できないからだと考えます。それでも、その「不確実性」に対処する方法として、1.統計確率が応用できて期待効用に基づく最適化行動がとれるリスクあるいはそれが出来ない「真の不確実性」かどうかを分ける(カテゴライズ)2.重要な情報が織り込まれているストーリー(シナリオ)を見つける(ナラテイブ)3.一つの情報を重要視することで他の情報の大部分は無視する近道の決定(ヒューリスティック)の3つの行動を推奨している。
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